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シニア犬は何歳から?老化のサインと気を付けるべきことを解説

シニア犬は何歳から?老化のサインと気を付けるべきことを解説

愛犬と過ごす時間はとても貴重ですが、年齢を重ねるにつれて健康管理の重要性が増します。犬がシニア犬(老犬)とされる年齢は犬種や体の大きさによって異なり、シニア期に入ると体調や行動に変化が見られるようになります。本記事では、シニア犬の年齢の目安や老化のサイン、注意すべきポイント、健康維持のためにすべきことを詳しく解説します。

犬がシニア犬(老犬)に相当するのはいつから?

犬がシニア犬(老犬)に相当するのはいつから?

一般的に、犬は 小型犬・中型犬では7歳頃、大型犬では5〜6歳頃 からシニア期に入るとされています。これは、犬の寿命が体の大きさによって異なるためです。

犬種ごとのシニア期の目安
• 小型犬(チワワ、トイプードルなど) … 7〜8歳頃(人間年齢で44〜48歳)
• 中型犬(柴犬、コーギーなど) … 7歳頃(人間年齢で50歳前後)
• 大型犬(ゴールデンレトリバー、ラブラドールなど) … 5〜6歳頃(人間年齢で55〜60歳)
• 超大型犬(グレートデーン、セントバーナードなど) … 4〜5歳頃(人間年齢で60〜70歳)

シニア期に入ると、代謝の低下や筋肉の衰え、免疫力の低下が始まります。若い頃と比べて動きが鈍くなることが増えたら、シニア期のサインかもしれません。

シニア犬(老犬)にみられる老化のサイン、シニアになるとどんな変化がある?

シニア犬(老犬)にみられる老化のサイン、シニアになるとどんな変化がある?

犬の老化はゆっくりと進みますが、以下のような変化が現れます。

1. 行動や性格の変化

シニア犬になるとエネルギー消費が減少し、1日の大半を寝て過ごすことが多くなります。以前より活発に遊ぶ時間が短くなったり、すぐに疲れてしまう場合は、老化のサインかもしれません。

• 呼んでも反応が鈍くなる
 →聴力の低下が進むと、名前を呼ばれても気づかないことが増えます。周囲の音に対する反応が遅れたり、散歩中に飼い主の声に反応しにくくなることがあります。

• 興味を示さなくなる
 →おもちゃや散歩、食べ物への関心が薄れることがあります。これは加齢による意欲の低下や、感覚器官の衰えが影響している可能性があります。

• 攻撃的になる
 →老化により痛みや不安が増すと、防衛本能が働き攻撃的な態度をとることがあります。特に関節痛や歯の痛みがある場合、触られるのを嫌がることが増えるかもしれません。

2. 身体的な変化

・白髪が増える
 →特に口元や目の周り、耳の付け根などに白髪が目立つようになります。これは犬の毛周期が変化することによる自然な老化現象です。

• 筋肉量の減少
 →シニア犬は運動量が減るため、筋肉が衰えやすくなります。特に後ろ足の筋肉が落ちることで、立ち上がるのに時間がかかったり、階段を上るのが苦手になることがあります。

• 皮膚の弾力がなくなる
 →皮膚のコラーゲンが減少することで、たるみやシワが目立つようになります。乾燥しやすくなり、フケが増えることもあります。

• 目が白く濁る(白内障の兆候)
 →加齢により水晶体が濁ると、視力が低下し、物にぶつかることが増えます。特に暗い場所での視力低下が顕著になります。

• 耳が遠くなる
 →加齢とともに聴力が低下し、音の反応が鈍くなることがあります。特に高音域の音が聞こえにくくなるため、飼い主の声に反応しにくくなることもあります。

3. 健康の変化

• 食欲の低下または増加
 →代謝の低下により、食べる量が減ることがあります。一方で、消化機能が落ちることで満腹感を感じにくくなり、食欲が増えることもあります。

• 歯や口のトラブル(口臭が強くなる、歯が抜ける)
 →歯周病や口内炎が発生しやすくなり、口臭が強くなることがあります。硬い食べ物を嫌がる場合は、歯の異常が疑われます。

• 足腰が弱くなり、段差を嫌がる
 →関節の老化や筋力の低下により、ソファやベッドに飛び乗るのをためらうようになります。滑りやすい床では歩きにくそうにすることもあります。

• トイレの失敗が増える
 →膀胱や腎臓の機能が低下すると、トイレの間隔が短くなり、粗相をしてしまうことがあります。

こうした老化のサインを見逃さず、日々の生活の中で注意深く観察することが大切です。

シニア犬になったらすべきこと、気を付けること

シニア犬になったらすべきこと、気を付けること

シニア犬になったときに、飼い主としてしてあげるべきことや気を付けるポイントについて説明します。

1. 食事の見直し

シニア犬にとって、 食事の見直しは健康維持のために非常に重要なポイント です。年齢を重ねると 代謝が落ち、消化機能が低下するため、適切なカロリーや栄養バランスを考えたフード選び が求められます。特に、 消化しやすい高タンパク・低脂肪のフード を選ぶことで、筋肉量を維持しつつ肥満を防ぐことができます。
また、 シニア犬専用フード に切り替えるのも良い方法です。シニア用のドッグフードは、 関節をサポートするグルコサミンやコンドロイチン、消化を助ける食物繊維が豊富 に含まれていることが多く、老犬の体に配慮された設計になっています。
さらに、 ドライフードよりもウェットフードやふやかした食事 の方が消化しやすく、食欲が低下しているシニア犬にも食べやすいです。 飲み込む力や噛む力が弱くなっている場合は、食材を細かくしたり、水分を加えて柔らかくする工夫 を取り入れましょう。水分摂取も大切なので、 水分補給を意識しながら、シニア犬に適した食事を提供 することが健康維持につながります。

2. 運動量の調整

シニア犬にとって、適度な運動は 筋肉の維持や関節の健康を保つために欠かせない ものですが、若い頃のような激しい運動は体への負担が大きいため、運動の仕方を調整する必要があります。
まず、 散歩の時間やペースをシニア犬の体調に合わせて調整 しましょう。長時間の散歩ではなく、 1回の時間を短くし、1日に数回に分けて歩くスタイル にすると負担を減らせます。さらに、 シニア犬は関節が弱くなりやすいため、硬いアスファルトではなく、芝生や土の道を選ぶと足への負担が軽減 されます。
また、 軽いストレッチやマッサージを取り入れる ことで、血流を良くし関節の動きをスムーズにすることができます。特に 関節炎を予防するために、優しく足を伸ばしたり、円を描くように動かしてあげると効果的 です。
さらに 室内環境の工夫も重要 です。滑りやすい床は関節に負担をかけるため、 カーペットや滑り止めマットを敷いて、歩きやすい環境を整えることが推奨 されます。
シニア犬の運動は 無理のない範囲で、適度な刺激を与えることが大切 です。 愛犬の体調や年齢に合わせた運動習慣をつくり、シニア期でも元気に過ごせるようにサポート しましょう。

3. 環境の見直し

シニア犬になると、関節や筋力の衰えにより歩行が不安定になったり、寒暖差に敏感になったりすることがあります。そのため、愛犬がストレスなく快適に過ごせるように、環境の見直しが必要です。
まず、 フローリングの床は滑りやすく、関節に負担がかかるため、滑り止めマットやカーペットを敷くことが推奨されます。 これにより、歩行時の転倒リスクを減らし、足腰の負担を軽減できます。特に関節炎やヘルニアを持つ犬にとって、滑らない床環境は大切なポイントです。
また、 階段やソファなどの高い段差がある場合は、シニア犬が上り下りしやすいようにステップやスロープを設置する と、安全に移動ができるようになります。若い頃は問題なくジャンプできた高さでも、シニア期に入ると筋力の低下や関節の痛みから飛び降りることが難しくなります。無理な動きが続くと、骨や関節を痛める可能性があるため、できるだけ負担をかけない工夫が大切です。
さらに、 シニア犬は体温調節が苦手になるため、室温や湿度の管理も重要になります。 夏場はエアコンや扇風機を使って室温を快適に保ち、冬場は寒さ対策としてペット用のヒーターやブランケットを用意しましょう。特に、寒暖差が激しい環境では、体調を崩しやすくなるため、こまめに温度管理を行うことが必要です。
このように、 シニア犬にとって快適な環境を整えることは、老化による負担を軽減し、生活の質(QOL)を向上させるために欠かせません。 愛犬が安心して過ごせる空間を作ることで、シニア期でも元気に穏やかに暮らせるようにサポートしてあげましょう。

4. 定期的な健康チェック

シニア犬になると、 内臓の機能低下や慢性的な病気のリスクが高まるため、定期的な健康チェックが欠かせません。特に 7歳以上の犬は半年に一度の健康診断を受けることが推奨 されています。定期的な診察を受けることで、 病気の早期発見・早期治療が可能になり、シニア期を健康に過ごすためのサポート につながります。
健康診断では、 血液検査、レントゲン、超音波検査などを組み合わせて、内臓の状態や関節の異常をチェック します。シニア犬は 腎臓病や心臓病、糖尿病、がん などの病気にかかるリスクが高くなるため、定期的に異常がないか確認することが重要です。
また、 日頃から愛犬の健康状態をチェックする習慣 も大切です。以下のポイントを 毎日の生活の中で意識して観察 しましょう。
✅ 食欲が落ちていないか?
✅ 水を飲む量が増えていないか?(腎臓病や糖尿病のサイン)
✅ 体重の急激な増減はないか?
✅ 歩き方に違和感がないか?(関節のトラブル)
✅ 目の白濁や耳の聞こえが悪くなっていないか?(白内障や老化)
これらの変化が見られた場合は、 すぐに動物病院で相談することが重要 です。シニア犬は 病気が進行してからでは治療が難しくなることが多いため、少しでも異変を感じたら早めの対応が必要 です。

シニア犬は 半年に一度の健康診断 を受けることが推奨されています。特に以下の病気は 早期発見がカギ となります。
チェックしておきたい病気
• 心臓病 … 咳が増える、疲れやすい
• 関節炎 … 歩き方がぎこちなくなる、階段を嫌がる
• 白内障・緑内障 … 目が白く濁る、視力低下
• 腎臓病 … 水をよく飲む、頻尿になる
• 歯周病 … 口臭が強い、歯茎が赤く腫れる
定期的な血液検査やレントゲン、超音波検査を受けることで、 病気の早期発見 につながります。

定期的な健康チェックを行い、日頃の小さな変化にも気を配ることで、シニア犬の健康を守りましょう。

5. 心のケア

シニア犬になると、 身体の衰えだけでなく、精神的な変化も見られるようになります。 老化によって視力や聴力が低下し、今までと違う環境に戸惑うことも増えます。特に 認知症(犬の認知機能不全症候群)を発症するケースもあり、適切な心のケアが必要 になります。
愛犬の不安を軽減するためのポイント
まず、 環境の変化を最小限に抑えることが重要 です。家具の配置を変えたり、寝床の位置を頻繁に変えると、シニア犬はストレスを感じやすくなります。 できるだけ生活環境を一定に保ち、安心できる場所を確保することが大切 です。
また、 シニア犬になると、飼い主とのスキンシップがより重要になります。 撫でる、優しく声をかける、ゆっくりしたペースで遊ぶといった時間を増やすことで、不安を和らげ、精神的な安定につながります。
さらに、 適度な刺激を与えることも心の健康維持に役立ちます。散歩のルートを少し変えてみたり、嗅覚を使う遊びを取り入れることで、シニア犬の脳に良い刺激を与えられます。 知育玩具や食事を工夫して、食べる楽しみを増やすこともストレス軽減に効果的 です。
認知症予防のための工夫
シニア犬の中には、 認知症の症状として夜鳴きや徘徊(うろうろ歩き回る)といった行動が見られることがあります。 そのため、次のような予防策を取り入れることがおすすめです。
✅ 生活リズムを整え、朝と夜のメリハリをつける
✅ 散歩や軽い運動を取り入れて、脳に刺激を与える
✅ 声をかけたり、触れ合いの時間を増やして不安を軽減する
✅ 知育玩具を活用して、脳の活性化を促す
シニア犬の 心のケアは、健康寿命を延ばすためにもとても重要 です。 愛犬の気持ちに寄り添い、安心できる環境を整えながら、精神的な安定をサポート していきましょう。

シニアになった際の飼い主の心構え

シニアになった際の飼い主の心構え

愛犬がシニア期に入ると、 若い頃とは違うケアや接し方が求められる ようになります。これまで元気に走り回っていた犬が、少しずつ動きがゆっくりになったり、寝ている時間が増えたりすることで、飼い主は戸惑いや不安を感じるかもしれません。しかし、 老化は自然な流れであり、愛犬にとって穏やかで快適なシニアライフを提供することが何より大切 です。
まず、 老化による変化を受け入れ、焦らず向き合う姿勢が重要 です。これまでできていたことができなくなったとしても、それを「仕方がない」と思うのではなく、「今できることをサポートする」という前向きな気持ちを持ちましょう。たとえば、散歩の距離が短くなっても、外の空気を感じられる時間を大切にしたり、食欲が落ちたら食べやすいフードに切り替えるなど、 愛犬の変化に合わせた対応が求められます。
また、 飼い主自身の精神的な準備も重要 です。シニア犬の介護には、時間や労力がかかることもあります。できるだけストレスを抱え込まず、周囲の協力を得ることも視野に入れましょう。 家族やペット仲間と情報を共有したり、動物病院のアドバイスを受けたりすることで、無理なく愛犬をサポート できます。
シニア犬との生活は、 「ゆっくりとした時間を一緒に過ごす」ことを大切にできる時期 でもあります。老化を悲しむのではなく、 シニア期だからこそできる穏やかで愛情あふれる時間を楽しむことが、飼い主にとっての最も大切な心構え となるでしょう。

詳しくは以下のリンクをご覧ください。

ペットの終活とは?飼い主ができる準備と心の整え方

愛犬のシニア期を快適に過ごすために

犬のシニア期は 小型犬・中型犬で7歳、大型犬で5~6歳頃 から始まります。シニアになると体の変化が現れ、食事や運動、生活環境の見直しが必要になります。特に 半年に一度の健康診断 を受け、病気の早期発見・早期治療を心がけましょう。
愛犬のシニア期を 快適で楽しいものにするために、適切なケアを行いながら 健康と幸せをサポート していきましょう!

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