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遺骨ダイヤモンドの作り方:製造方法を科学的に詳しく解説(高温高圧法・化学気相蒸着法の実態)

遺骨ダイヤモンドの作り方:製造方法を科学的に詳しく解説(高温高圧法・化学気相蒸着法の実態)

遺骨ダイヤモンドに対して「本当にダイヤモンドなのか?」「ただの偽物なのでは?」といった懸念の声がある背景には、製造工程に対する一般的な理解不足があります。この章では、遺骨や毛に含まれる炭素から本物のダイヤモンドがどのように作られるのかを、科学的に詳しく説明します。あわせて、現在主流となっている2つの製造技術である「高温高圧法(HPHT)」と「化学気相蒸着法(CVD)」について、その工程・違い・特徴を丁寧に解説します。

なぜ「遺骨ダイヤモンド」が作れるのか?:科学の前提条件

まず、ダイヤモンドとは何かを正しく理解する必要があります。ダイヤモンドとは、炭素(C)原子が正八面体構造で結晶化された結晶体です。つまり、「純度の高い炭素があれば、理論的にはどんな炭素源からでもダイヤモンドを作れる」というのが前提です。
実際、天然のダイヤモンドは地中深く(地下150km以上)、高圧(5万気圧以上)・高温(1,300〜1,500℃)という特殊な環境下で、数億年をかけてゆっくりと生成されます。しかし、現代の科学技術ではこの環境を人工的に再現することが可能となっており、数週間〜数ヶ月という短期間でダイヤモンドを生成できるようになっています。
これが「人工ダイヤモンド(合成ダイヤモンド)」の技術であり、同じ技術を使って遺骨やペットの毛に含まれる炭素を利用したダイヤモンド生成も行われているのです。

遺骨ダイヤモンドの原料となる炭素の抽出:遺骨や毛からどうやって取り出す?

遺骨や遺灰には実際に炭素が含まれていますが、非常に微量です。ヒトの骨に含まれる炭素の量は、全体の約3〜5%程度。これに対して、ペットの毛や人の毛髪は60〜80%が炭素で構成されており、毛の方がダイヤモンドの原料としては効率的であると言えます。
弊社ではこの点をふまえ、お客様に「ペットの毛をご用意いただくこと」を推奨しています。特にペットがまだご存命中の場合、生前の毛を保管しておくことで、後悔なくダイヤモンドの製作を依頼できるという観点からも有効です。

なお、炭素抽出の工程は以下のように行われます:
1. 遺骨や毛を高温の炉で焼成し、有機物と不純物を除去。
2. 残留物から炭素を純化。
3. 炭素粉末として結晶生成のための素材に加工。

この工程は科学的にも確立されたものであり、医療や素材開発の分野でも用いられる技術です。

遺骨ダイヤモンドの製法の違い

遺骨ダイヤモンドの製法の違い

遺骨ダイヤモンドの製法の違いについてそれぞれ詳しく解説します。

高温高圧法(HPHT):天然の環境を再現した製法

「HPHT法」は、1950年代に開発された最初の人工ダイヤモンド製造法です。名前の通り、**高温(約1,500℃)・高圧(5万〜6万気圧)**の条件下で、炭素を結晶化させる手法です。
工程の流れ:
1. グラファイト(黒鉛)状の炭素粉末と金属触媒(鉄、ニッケルなど)をセット。
2. 超高圧装置により圧力と温度を加える。
3. 数日間〜数週間かけてダイヤモンド結晶を成長させる。
HPHTは、比較的大粒のダイヤモンドを作るのに適しており、色の調整がしやすいことや、透明度の高い石が得られる可能性があるため、特定の顧客ニーズに応じたカスタムオーダーにも適しています。

化学気相蒸着法(CVD):より精密で効率的な製法

CVD法は、1990年代以降に宝飾用として注目され始めた製法です。真空中でメタンガス(CH₄)などから炭素を原子レベルで堆積させていく方法で、よりクリーンで制御しやすいという特徴があります。

工程の流れ:
1. 炭素ガスをプラズマ化(高エネルギー状態に)し、基板上に炭素原子を析出。
2. 1層ずつダイヤモンド構造が積層していく。
3. 数週間で、ラボグレードの高品質なダイヤモンドが生成。

CVD法は非常に透明度が高く、内包物の少ない高純度な結晶を得ることができ、特にジュエリー用途ではこの製法が主流となりつつあります。また、HPHTよりも環境負荷が少なく、持続可能な製造方法としても評価されています。

遺骨ダイヤモンドの製造過程は本当に信頼できるのか?

ここまで見てきたように、遺骨ダイヤモンドの製造は、確立された科学技術に基づいて行われており、決して「嘘」や「偽物」ではありません。
また、弊社では以下のような透明性のある対応を実施しています:
• お預かりした素材に個別の管理番号を付与し、工程ごとに管理。
• ダイヤモンド製造の証明書(Certificate)を第三者機関から発行。
• 工程の写真報告や、希望者には製造レポートも提供。
このように、お客様の大切な想いを“形”にする工程において、一切の妥協を許さず丁寧に対応しております。

遺骨ダイヤモンドはなぜ「嘘」と思われてしまうのか?その背景と対策

「遺骨ダイヤモンドは本当に作られているのか?」という疑問が出る背景には、以下の要因が挙げられます:
• 工程が見えにくいことによる不信感
• 炭素が少ない=作れないと思われている誤解
• 悪質な業者が参入した過去事例の存在
• 「遺骨=神聖なもの」としての抵抗感
これらの懸念に対して、弊社では「炭素分析の報告書」や「成分検査データの提供」「動画による製造過程の一部公開」など、可視化・信頼の見える化に努めております。

遺骨ダイヤモンドの製造は違法ではないのか?

法律に関しても不安を抱く方が多いですが、日本国内での遺骨ダイヤモンドの製作・販売は合法です。以下の点をご確認ください:
• 遺骨や遺灰は、法律上「遺品」として扱われており、本人または遺族の同意のもとで加工が可能。
• 厚生労働省のガイドラインにも違反しておらず、明確な法的禁止は存在しません。
• 実際に複数の遺骨加工事業者が、国内で正式に事業を展開しています。
弊社も、法的な監修を受けた上で製作・受託を行っており、安心してご依頼いただける体制を整えております。

まとめ:遺骨ダイヤモンドとは、科学と信頼が支える「本物のダイヤモンド」

遺骨やペットの毛から作られるダイヤモンドは、単なる感傷的な象徴ではなく、科学に裏打ちされた本物の宝石です。そして、それを支えるのは確かな製造技術と、お客様への誠実な対応です。
「遺骨ダイヤモンドは嘘なのでは?」という疑問に対して、私たちは明確にお答えします。
いいえ、それは“嘘”ではなく、“希望”です。
亡き命を永遠の輝きに変えるというこのプロセスは、失った悲しみを優しく包み、人生に再び光を届ける手段として、今後ますます注目されていくことでしょう。

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